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「貯信のすすめ」MOA大学特別講義vol.2 桶浦直樹先生

7月23日(日)に行われたMOA大学特別講義Vol.2
2人目のゲストは、クラウドファンディングサービスを提供する「Ready for」株式会社の代表取締役である、桶浦直樹先生。

クラウドファンディングを通して挑戦のハードルを下げ、 “誰もがやりたいことを実現できる世の中"の実現に向けて動かれております。

樋浦先生には、「貯信のすすめ」というテーマについてお話いただきました。

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大企業と個人が対等になってきている

そもそも個人の時代とは何かを考えた時に、「個人でも大企業でも関係なく、信頼がものを言う時代になってきている」というのが、私が今クラウドファンディング事業をやっている中で感じていることです。

そもそもこれまでは大企業がCMを打ち、そのCMの商品が店頭に並び、いわゆる大企業の商品しか手に入らなかったですが、
今では大企業のCMではなく個人の口コミをベースに商品を購入したり、なんなら個人が作った商品の方が欲しいという風になっていたり、個人と大企業が対等になってきています。

そして、そんな個人と大企業が対等な時代の中では、信頼がものを言う時代になってきているというわけです。

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これまでは信頼が可視化されてこなかった

では、なぜ今になって信頼がものを言う時代になってきたのか。

信頼が今までは記録されず、目に見えていなかったからだと思うんですね。 しかし今ではSNSやブログや口コミサイトが登場し、「クラウドファンディングで何をやり、いくらお金を集めているのか」 が誰でも可視化されている。

つまり、「この人は何をやってきた人なのか」「誰から信頼されているのか」「どんな仲間がいるのか」という情報がネット上で誰でも簡単にわかるようになってきたというわけです。

信頼が可視化される時代においては、信頼がある人に仲間やお金が集まる。
逆にいえば、信頼がなければ、やりたいことが制限されてしまう時代です。

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お金はそもそも信頼を可視化したツールである

ただし、改めて考えてみると信頼が重要だというのは当たり前なんです。
物々交換の時代は野菜とお肉の交換でした。
顔が見える距離の交換であれば、「あなたは信頼できないからお金に変えよう」といった事態は起こらなかったんです。

しかし、遠くの村にいる人が期待に応えてくれる人なのかを判断するために、信頼をお金に変えたというのが最初の始まりだったのではと思っています。

今はそれが見える化されてきたといえます。
そうなってくると、信頼さえあればお金はいつでも手に入るわけ。

つまり、お金がいらない世界が今どんどん近づいてきているのではないかなと感じています。

どのように信頼を貯めていけばいいのか?

コツコツ実績を積み上げる(預信)

信頼にレバレッジをかける

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積み上げた実績を生かしてお金を集めた事例

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信頼にレバレッジをかけてお金を集めた事例

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信頼にレベレッジをかけることができる時代

クラウドファンディングやVALUの登場は、”信頼にレバレッジをかけること”を可能にしました。

上記の事例は「Ready for」のクラウドファンディングの事例ですが、まさにレバレッジをかけた事例です。
「どのようにレベレッジをかけていけばいいのか?」について、私の立場からお教えできることをファンドレイジングという原理原則を元にして少しお話ししたいと思います。

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“ask&thanks”

・お願いをしたら必ずお礼をしなさい
・そのためには、まず「頼む・お願いをする」という発信をしないといけない
・そうしないと仲間は増えていかないし信頼も増えていかない

「7回お礼をしなさい」

・支援、協力をいただいたら、7回お礼をしなさい
・お礼をして信頼を作れると、継続支援や周りの人も支援してくれるようになる

信頼の前借りには、「結果+期待」がいる

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ここで注意していただきたいのは「結果だけでは不十分で、期待分の負債を抱えることになる」ということです。
期待というのは、最後までやりぬく姿勢や真摯さという部分。
応援してよかったと思えるような体験を作ることが非常に重要です。

逆にいえば、ちゃんと返すだけで信頼を溜めていくことができます。
実際に、このMOA大学も2回クラウドファンディングを実施していると思うのですが、1回目の質が良かったことで「しっかりと期待以上のものが提供できたのか」お客さんが他の人に進めたり、安心して発信源になってくれたと思うんですね。
そのためか、2回目はさらに多くの支援金が集まったり、人数が増えたりという結果が出ているのではないかと思います。

というわけで、信頼を借りた時にしっかりと返していけば、借りを作ることができ、更に多くの支援者やお金を集めていくことができていきます。

重要なのは、「今自分が信頼を借りすぎているのか、借りを作れているのか」というバランスを考えていくことです。

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「そして、さらに言えることは、「信頼を貸す」ことで更に信頼を集めることができます。
これを貸し信行と言っています。

何かと言うと、誰かに「何か力を貸してください」と言われた時に
率先して「こいつは本当に面白いやつだ、何か面白いやつだ」と発信してあげることで
もしその人がしっかりと結果を返せば、「面白いというのを信じて良かった」と
ただ一言言っただけなのにも関わらず、更に信頼を集めることができるわけです。

これはなかなか日本でも実践している人は多くないと思っていますが、
個人的にはこの部分をうまく実践している人は前回登壇されていた西野亮廣さんなのではないかと思っています。

最後に

これから個の時代においては、お金よりも信頼が重要な時代になってきいます。

そのために実施すべきことというのは、コツコツ実績を積み上げること。
周りの人にお願いし、その期待に愚直に応え続けること。
期待を積み上げることによって信頼が溜まってきた時には、誰かを助けることもしてあげることがいいのではと思います。

ですので皆さん、出る杭になるためには、とにかく貯信をしてください。

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桶浦直樹先生ありがとうございました!

文章:金井塚優樹