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房野史典先生が教える「なぜ売れない芸人の僕が、200万PVの人気連載を持ち、 処女作『超現代語訳 戦国時代』がamazonランキング1位になったのか?」~MOA大学 少人数の教室vol.4~

業界のトップランナーに授業をしていただくMOA大学の教室

5月20日に開催した第4回の授業では、『超現代語訳 戦国時代』の著者であるお笑いコンビ「ブロードキャスト」の房野史典さんを先生としてお招きし「なぜ売れない芸人の僕が、200万PVの人気連載を持ち、 処女作『超現代語訳 戦国時代』がamazonランキング1位になったのか?」について講義していただきました。 f:id:moauniversity:20170528001910j:plain

房野史典さん
お笑いコンビ「ブロードキャスト」ツッコミ担当
『超現代語訳 戦国時代』著者
1980年岡山県生まれ。名古屋学院大学卒業。お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」のツッコミ担当。無類の戦国武将好きで、歴史好き芸人ユニット「六文ジャー」を結成し、歴史活動も盛ん。処女作として出版した『超現代語訳 戦国時代』はamazonランキングで1位を獲得。
※引用
「なぜ売れない芸人の僕が、200万PVの人気連載を持ち、 処女作『超現代語訳 戦国時代』がamazonランキング1位になったのか?」
房野史典「なぜ売れない芸人の僕が、200万PVの人気連載を持ち、処女作『超現代語訳 戦国時代』がamazonランキング1位になったのか?」『超現代語訳 戦国時代』刊行記念 | 本屋 B&B

芸人としての武器がほしかった

f:id:moauniversity:20170528001923j:plain photo by矢野拓実

房野さんが分かりやすくて面白く歴史を解説する本を執筆するに至ったのは、吉本時代に房野さんと同期で、今では作家として活躍されている山口トンボさんに「芸人としての武器が欲しい」と相談したのがきっかけ。

この相談に対して、山口さんから房野さんの強みは「物事を噛み砕いて分かりやすく説明する能力」だと言われたが、山口さんも房野さんもその武器をどうやって活かしたらいいのか当時は分からなかったそうです。

そんな房野さんに次の転機が訪れます。

それが房野さんの先輩であるキングコングの西野さんに自分の武器を活かす方法を相談したこと。相談を受けた西野さんからアドバイスされたのは「Facebookで発信する」ということ。

Facebookでの投稿が歴史本に

西野さん曰く、

「房野のやってることは面白いけど、お笑いのライブっていうのは良くも悪くも刹那的でストックが貯まっていかない。自分のコンテンツとして持つためにはストックが残るものが必要、それがFacebookだ」

西野さんのアドバイスに納得した房野さんは何を書こうかと悩んで思いついたのが、小学生の頃から好きだった「歴史」

房野さんは歴史好き芸人でユニットを組むほどの歴史好きだったのです。

書くことが決まった房野さんは早速お笑いライブでも話したことのある応仁の乱を題材にFacebookでの投稿をスタート。

その結果、西野さんがシェアしてくれたことも追い風となって「いいね700、シェア300」ほどの反響が。

この経験から房野さん自身も驚くと同時にワクワクし「これはアリだな」と実感。

そこからはライブなどの空き時間や暇な時間を使って「応仁の乱」以外にも「関ヶ原の戦い」など歴史に関する投稿を継続していきました。

楽しみながら続けていた投稿が西野さんの絵本の編集者をしていた友人の目にとまり、Facebookでの投稿がwebメディアでの連載になり、最終的には『超現代語訳 戦国時代』という本として出版することに至ったのです。

分かりやすく伝えるためには

房野さんの考える、分かりやすく伝えるために大切なことは「面白い」という気持ちを伝えること。
一つ一つの投稿を「すごく面白いこの話を分かって欲しい!」という思いで執筆してるそうです。

また、房野さん曰く「自分が歴史の専門家ではないからこそ一般の歴史に詳しくない方々の視点を理解して書いた結果、一般の方々にも楽しんでもらえる」

房野さんの「好き」という気持ちと読者のに寄り添った視点が、面白くて分かりやすい歴史の解説を生み出しているというですね。

周りの人がいたからこそ、出版できた

f:id:moauniversity:20170528001943j:plain photo by矢野拓実

「僕は、かなりラッキー」
房野さんがご自身のことをしきりにラッキーだと。

先輩である西野さんや又吉さん、同期の山口さん、本にすることを提案してくれた編集者さんといった多くの周りの人の協力があったからこその『超現代語訳 戦国時代』

周りにすごい先輩や繋がりがあるのはもはや才能でラッキー。
しかし、それに気づけるかどうかが重要。

周りにすごい人がいてアドバイスをもらえることに気づいて感謝できる、自分のことをラッキーだと気づいて周りの人を大切にできないと意味がない

「自分の環境の捉え方で考えも行動も変わってくる」と強いメッセージをいただきました。

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房野さん、貴重な授業ありがとうございました!
文章:伊藤涼